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鋼材のEPDとは?CFPとの違いと調達で確認したい8項目
鋼管や鋼材の調達で「EPDを提出してください」と求められ、PDFを受け取ったものの、どの数字を見ればよいのか迷うことがあります。表にはCO₂換算値だけでなく、酸性化や資源消費、廃棄物など複数の項目が並び、製品名のほかにPCR、宣言単位、対象段階、検証方式といった聞き慣れない欄もあります。ここで気候変動の数値だけを表へ転記すると、実際に購入する製品と宣言の対象が違ったり、比較する2製品の範囲がそろっていなかったりするおそれがあります。
EPDは、単に「環境に良い製品」であることを示す認定マークではありません。定められたルールで算定した製品のライフサイクル環境情報を、第三者検証のもとで開示する資料です。したがって調達担当者が最初に行うのは、数値の大小を見ることではなく、その宣言が今回の製品、製造サイト、単位、算定段階へ適用できるかを確かめることです。
この記事では、鋼材のEPDとCFP・削減証書の違いを分けたうえで、調達時に確認したい8項目を実物の宣言に近い順序で説明します。読み終えたとき、受領したEPDをそのまま使えるのか、条件確認が必要なのか、比較資料にはできないのかを判断し、社内のLCA・環境担当へ根拠付きで渡せる状態を目指します。
EPDは製品の環境情報を定量的に開示する仕組み
EPDはEnvironmental Product Declarationの略で、日本語では環境製品宣言と呼ばれます。SuMPO EPDはISO 14025に基づき、製品のライフサイクルにおける環境負荷を定量的に評価し、検証して開示するプログラムです。製品カテゴリーごとの算定・宣言ルールであるPCRの認定、個別の算定結果と公開情報に対する第三者検証、国際規格に基づく宣言の開示が制度の柱です。環境ラベルプログラム|一般社団法人サステナブル経営推進機構
ここでいうLCAは、原材料の調達から製造、使用、廃棄・リサイクルまで、製品のライフサイクルを通して環境影響を捉える考え方です。ただし、プログラムがライフサイクル全体を扱う枠組みであることと、個別のEPDが全段階の結果を必ず掲載することは同じではありません。中間財の鋼材では、原材料調達と製造を中心に宣言し、施工、使用、廃棄の段階を含まない場合があります。どの範囲を算定したかは、各宣言の「算定対象段階」や結果表の列で確認します。
PCRはProduct Category Ruleの略で、同じ種類の製品を算定・宣言するための共通ルールです。日本鉄鋼連盟が策定した鉄鋼分野のPCRは、建設用と非建設用、鉄鋼製品と鉄鋼二次加工製品という区分で整備されました。似た形の鋼材でも、用途や加工段階が違えば参照するPCRが異なる可能性があります。全鉄鋼製品を対象としたエコリーフPCRの策定について|一般社団法人日本鉄鋼連盟
第三者検証は、宣言された製品が他製品より優れていると保証するものではありません。定められた規程やPCRに対し、算定・宣言が適合しているかを確認する仕組みです。検証済みであることは資料の信頼性を判断する重要な要素ですが、今回の採用品に適用できるか、別のEPDと比較できるかは、製品範囲や単位、境界まで含めて利用者側でも確認します。
EPD・CFP・削減証書は答える問いが違う
EPDとCFPはどちらも製品の環境情報に関わりますが、同じ言葉ではありません。CFPはCarbon Footprint of Productsの略で、製品・サービスのライフサイクルに伴う温室効果ガス排出量をCO₂換算で表したものです。対してEPDは、気候変動だけでなく、酸性化、富栄養化、資源・エネルギー、廃棄物など複数の環境影響領域を開示できる枠組みです。SuMPO EPDは、従来のCFPプログラムとエコリーフを統合し、カーボンフットプリントを含む複数領域を評価する仕組みとして運営されています。環境ラベルプログラム|一般社団法人サステナブル経営推進機構
一方、グリーンスチールの取引で扱われる削減証書は、鉄鋼メーカーが実施した削減プロジェクトの価値を、一定の方式で対象製品や数量へ割り当てたことを説明する資料です。製品のライフサイクル排出量を算定したEPD・CFPとは目的が異なります。EPDがあるから削減証書もある、削減証書があるから製品CFPが自動的に一定量下がる、といった一対一の関係は前提にできません。
| 資料 | 主に答える問い | 調達での主な用途 | それだけでは分からないこと |
|---|---|---|---|
| EPD | 定められたPCRで算定・検証した環境影響はどう示されるか | 製品環境情報の確認、LCA入力候補、顧客提出資料 | 今回の発注品へ自動適用できるか、他宣言と単純比較できるか |
| CFP | 定めた単位・範囲における温室効果ガス排出量はいくらか | CO₂見える化、製品比較の検討、Scope3・LCAの入力候補 | 複数の環境影響領域、第三者検証の有無、削減価値の帰属 |
| 削減証書 | どの削減価値をどの製品・数量へ割り当てたか | グリーンスチールの調達記録、環境主張の根拠候補 | 製品ライフサイクル全体の排出量、案件ルールでの反映可否 |

資料を受け取ったら、まず「何を証明するための資料か」を分類します。EPDのGWP値と削減証書の削減量を同じ列へ入れ、数値の小さい順に並べてはいけません。同じ削減価値を製品CFPへ反映済みなのか、別の証書として扱うのかも確認が必要です。目的が違う資料を分けて管理すると、二重反映や説明の混同を防げます。
鋼材EPDで最初に確認したい8項目
鋼材EPDは、表紙から結果表へ順に読むと対象と数値の関係を追いやすくなります。調達で確認したいのは、次の8項目です。
- 登録番号、公開日、有効期間:現在有効な宣言か、いつの版を使ったかを特定します。
- 対象製品、規格、寸法:今回購入する鋼管・鋼材が宣言の製品範囲に含まれるかを確かめます。
- 製造サイト:宣言に含まれる製鉄所・工場と、今回の供給元を照合します。
- 宣言単位または機能単位:1kg、1t、1mなど、結果が何を基準に示されているかを読みます。
- 算定対象段階とシステム境界:原材料調達、製造、輸送、使用、廃棄、リサイクル効果のどこを含むかを分けます。
- 適用PCRと版:どの製品区分・算定ルールに基づく宣言かを読み取ります。
- 第三者検証:検証方式、検証番号、検証者、検証対象を見ます。
- GWPの指標・内訳・比較条件:気候変動の単位、評価方法、段階別内訳、間接影響、比較時の注意を読みます。

登録番号は、ファイル名が変わっても宣言を追跡するための識別子です。社内へPDFを保存するときは、登録番号、公開日、確認日を台帳へ記録します。有効期間を過ぎている場合、資料をただちに削除するのではなく、旧版を使った案件の証拠として保持し、現行の宣言があるかを発行者またはプログラム公開サイトで確認します。
対象製品は商品名だけでなく、規格、寸法、製品区分まで読みます。公開されているメカニカル鋼管のEPD例では、主な規格、外径・肉厚の範囲、主な製造サイトが表紙に示されています。今回の発注品が同じ「鋼管」という名称でも、規格や寸法、製造サイトが範囲外なら、その宣言を自動適用できません。メカニカル鋼管(ERW)のSuMPO EPD|SuMPO環境ラベルプログラム
宣言単位は、結果を数量へ掛けるときの分母です。1t当たりの結果をkg単位の購入量へ使うなら、単位をそろえて換算します。見積が本数やmで、EPDが1tなら、適用規格・寸法の単位質量から重量を求めます。換算係数と出典を残し、寸法変更後も同じ係数を使い続けないようにします。
算定結果はGWPの数字だけでなく列と単位を読む
EPDの算定結果表には、気候変動を示すGWPのほか、酸性化、富栄養化、資源利用、エネルギー、廃棄物などが掲載されることがあります。GWPはGlobal Warming Potentialの略で、温室効果ガスの影響をCO₂換算で表す指標です。表ではkg-CO₂eqなどの単位が使われますが、評価モデルや対象期間、内訳の示し方は宣言の記載から読み取ります。
鋼管EPDの公開例では、気候変動の結果が「原材料調達」「生産」「間接影響」などに分かれて示され、算定単位は1tです。間接影響としてリサイクル効果が別列で扱われる例もあります。製造のみの結果と、間接影響を含む結果を取り違えると、同じPDFの中でも異なる値を転記することになります。メカニカル鋼管(ERW)のSuMPO EPD|SuMPO環境ラベルプログラム
結果を社内表へ移すときは、最低でも「指標名」「値」「単位」「対象段階」「間接影響の扱い」を同じ行へ持たせます。値だけをコピーし、列見出しや注記を省くと、次の担当者がどの結果を使ったのか再現できません。PDFのページ番号または表名も記録すると、後から照合しやすくなります。
EPDが複数の環境影響領域を開示していても、今回の案件がGWPだけを求めていることはあります。その場合も、使わない項目をゼロとして扱うのではなく、「本案件の評価対象外」とします。将来、資源利用や水、廃棄物を含む評価へ広がったとき、元のEPDへ戻って再確認できます。
製品名が似ていても適用範囲は同じとは限らない
鉄鋼製品のEPDを読む際は、建設用か非建設用か、中間財か最終財か、鉄鋼製品か二次加工製品かを区別します。これは名称の細かな違いではなく、適用PCRや算定対象工程に関わる区分です。例えば、母材の鋼材と、めっき・加工を加えた製品では、宣言がどの工程までを含むかが異なる可能性があります。
製造サイトも重要です。同じメーカー、同じ規格の製品でも、宣言が特定の製鉄所・工場だけを対象にしている場合があります。調達時に製造サイトが未確定なら、「メーカーが同じなので適用」とはせず、供給者へ対象可否を照会します。分納で製造サイトが分かれた場合は、数量を分けて記録する必要があるかを算定担当と決めます。
規格や寸法の範囲は、見積条件と照合します。EPDの表紙に主な規格・寸法が書かれていても、すべての派生仕様や追加加工を含むとは限りません。切断、穴あけ、溶接、熱処理、めっき、塗装、梱包、物流が母材EPDに含まれない場合、必要な工程を別データで扱います。逆に、加工済み製品の宣言へ同じ加工排出を重ねると二重計上になります。
判断を曖昧にしないため、適用状態を「一致」「条件付き一致」「未確認」「対象外」に分けます。「条件付き一致」は、製品範囲は一致するが製造サイトが未確定、母材は一致するが追加加工が別途必要、といった状態です。未確認を不適合や排出ゼロへ置き換えず、誰へ何を照会するかを残します。
EPD同士を比較できるのは条件がそろうとき
EPDは共通ルールと第三者検証を備えた情報ですが、「EPDであれば何でも横並びにできる」という意味ではありません。SuMPO EPDの公開宣言にも、比較は算定・宣言規程に定められた条件を満たす場合に限られる旨が記載されています。調達で比較する場合は、まず必要な性能・用途を満たす候補であることを確認し、そのうえで単位と算定条件をそろえます。メカニカル鋼管(ERW)のSuMPO EPD|SuMPO環境ラベルプログラム
| 確認軸 | 比較しやすい状態 | そのまま比較しない状態 |
|---|---|---|
| 製品機能 | 同じ用途・必要性能を満たす | 規格、強度、耐久性、形状が異なる |
| 宣言単位 | 同じ単位、または根拠ある換算が可能 | 1tと1mで機能換算ができない |
| 対象段階 | A1〜A3など境界が一致 | 一方だけ加工・輸送・リサイクル効果を含む |
| PCR | 同じ製品区分と版、または差を説明できる | 建設用/非建設用、製品/二次加工が混在 |
| 製品・サイト | 今回の候補へ適用できる | メーカー名だけ一致し、規格・工場が不明 |
| データ時期 | 同程度の期間で現行有効 | 操業年や有効期間が大きく異なる |
| GWPの扱い | 同じ指標・内訳・間接影響 | 製造のみと間接影響込みを混在 |
条件がそろわない場合は、無理に優劣をつけず、「比較不可」「境界調整が必要」「参考値」「採用後に更新」と判定します。例えば候補Aは製品別EPD、候補Bは業界平均しかない場合、数値の大小にはデータ粒度の差も表れます。設計案の比較では共通の平均値を使い、採用品が決まった後に製品別データへ更新する方法もあります。
環境データの比較と、鋼材としての性能・価格・納期の比較も一つの点数へ早急にまとめません。性能適合、環境データ利用可否、GWP、価格、納期、必要書類を別列にすると、どの条件で候補を選んだかを説明できます。EPDは調達判断を支える情報であり、設計条件や品質要求を置き換えるものではありません。
受領から社内引き渡しまでを5段階で進める
1.提出目的と算定ルールを決める
最初に、EPDを何へ使うのかを定めます。顧客への資料提出、建築物LCA、製品CFP、Scope3カテゴリー1、社内比較、環境認証では、必要な単位・境界・検証が異なります。「EPDが必要」という依頼だけで終わらせず、対象製品、数量、評価範囲、提出期限、使用するツールや規程を聞き取ります。
2.発注条件と一緒にEPDを依頼する
製品が決まった後にEPDを追加依頼すると、対象外であることが判明し、候補選定へ戻る場合があります。規格、寸法、数量、加工、納期と同時に、EPDの有無、登録番号、対象製品・サイト、提出可能時期を見積回答へ含めます。個別EPDがない場合に、業界平均、CFP、別の証憑で対応できるかも分けて回答してもらいます。
3.8項目を宣言と採用品で照合する
受領したPDFを開き、登録・有効性、製品、製造サイト、単位、対象段階、PCR、検証、GWP・比較条件を順に読み取ります。採用品が未確定なら、現時点の候補と未確定条件を記録します。表紙の製品範囲と結果表の単位・列がつながっているかを見て、値だけを先に転記しません。
4.注文・数量・資料版を台帳で結ぶ
EPD登録番号へ、案件ID、見積番号、発注番号、製品規格、数量、製造サイト、加工・物流の扱いを結びます。PDFは取得日を含む名称で保存し、公開サイトのURLも残します。版が更新された場合は旧版を消さず、どの案件・算定でどの版を使ったかを追えるようにします。
5.算定担当へ判断条件ごと渡す
LCA・環境担当へ渡すのは、GWP値だけではありません。宣言単位、対象段階、PCR、適用確認、未取得工程、換算式、証拠ファイルを一緒に渡します。比較できない条件や確認待ちがあれば、結果表の注記として明示します。算定担当が元資料へ戻り、同じ判断を再現できることが引き渡し完了の基準です。
1t単位の鋼管EPDを購入品へ結び付ける例
仮に、調達する鋼管のEPDが1t単位で公開されているとします。見積は本数で届き、図面には外径、肉厚、長さが記載されています。最初に、規格と寸法がEPDの対象範囲に入り、供給予定の製造サイトも宣言に含まれるかを照合します。ここが不明なまま、1t当たりのGWPを購入量へ掛けません。
適用可能と確認できたら、本数と長さを重量へ換算します。換算には、対象規格・寸法に対応する単位質量を使い、出典と計算式を残します。発注後に数量や寸法が変わった場合は、見積版へ上書きせず、発注版を作ります。分納や代替があれば、製造サイトやEPD適用可否も数量ごとに見直します。
EPDが製造段階までを対象とし、切断、表面処理、輸送を含まないなら、それらの工程は別欄です。案件で必要な範囲に応じ、追加データを取得するか、定められた代替値を使います。「EPDに書かれていないのでゼロ」とは扱いません。反対に、加工済み製品のデータに含まれる工程をもう一度足さないよう、境界表で重複の有無を照合します。
竣工や納入実績の算定では、発注重量から実際の採用品・数量へ更新します。返品、追加発注、余材、加工ロスの扱いは案件ルールに従います。見積時と実績時の差を残せば、数量変更、製品変更、データ更新のどれが結果へ影響したかを説明できます。
誤読を防ぐために残しておきたい記録
よくある誤読の一つが、EPDマークと登録番号だけを見て、今回製品に適用できると判断することです。マークはプログラムに基づく宣言であることを示しますが、対象規格・寸法・製造サイトは個別に確認します。カタログへEPD取得の表示があっても、最新PDFと今回の供給条件へ戻ります。
有効期限切れの資料も注意が必要です。過去案件で有効だったEPDを、更新確認なしに新しい案件へ流用しません。旧版は監査証跡として保持し、新版の有無、対象範囲の変更、PCR改定を突き合わせます。公開日が新しくても、算定に使った操業データの期間が同じとは限らないため、データ期間も読みます。
結果表の最大値・最小値だけを抜き出すことも避けます。製造のみ、間接影響込み、段階別、合計など、列が違えば意味が変わります。マイナス値があっても、製造時の排出がなかったという意味とは限りません。リサイクル効果やシステム境界外の便益として示されている可能性があるため、注記とPCRへ戻ります。
EPDとCFP、削減証書の二重利用にも注意します。同じ製品について複数資料を受け取ったら、別々の値を足し引きする前に、どの算定へ何を使うかを決めます。製品排出量のデータ、削減価値の証拠、顧客への環境主張を別欄にし、同じ価値を二度反映していないかを点検します。
調達台帳には、次の項目を最低限残すと追跡しやすくなります。
- 案件ID、見積番号、発注番号、納品書番号
- 製品名、規格、寸法、数量、製造サイト
- EPD登録番号、PDF版、公開日、有効期間、取得日、URL
- 宣言単位、対象段階、PCR、検証方式
- 使用したGWP値、単位、内訳、換算式
- 加工、物流、リサイクル効果、削減証書の扱い
- 適用判断、一致しない条件、照会先、確認者、確認日
この記録があれば、担当者が変わっても「どのEPDの、どの列を、どの注文へ使ったか」をたどれます。次回案件で同じ製品を買う場合も、前回の判断を自動継承せず、有効性と供給条件を再確認できます。
鋼材条件とCO₂データを一緒に確認する
西日本鋼管は、原材料調達から物流、部材・加工・完成品まで、サプライチェーン全体のCO₂排出量を見える化し、低炭素素材の候補選定から数量・納期・コストを踏まえた導入設計まで支援する方針を公式サイトで示しています。また、鉄鋼販売の知見を生かし、供給可否、ロット、納期、必要書類を含む実行可能な提案へまとめると説明しています。CFP事業|西日本鋼管株式会社
ただし、すべての鋼材についてEPDや個別CFPを提供できると一律には言えません。調達する規格・寸法・数量・加工・納期と、提出先が求める算定範囲・資料形式を案件ごとに照合します。製品条件と環境データを同じ見積段階で確認すると、製品確定後の手戻りを減らしやすくなります。
EPDを実際の調達品へ結び付けたい方へ
鋼材条件とCO₂見える化の支援範囲を確認する
EPDの対象製品・単位・境界を確認した後は、実際の規格、数量、加工、物流、納期へ結び付ける作業が残ります。個別案件で確認できる資料や進め方は、西日本鋼管のCFP事業ページでご確認いただけます。
まとめ:数値より先に適用条件を読む
鋼材のEPDは、製品のライフサイクル環境情報をPCRに基づいて算定し、第三者検証のもとで開示する資料です。CFPは温室効果ガス排出量に焦点を当て、削減証書は削減価値の割り当てを説明するため、三つを同じ資料として扱いません。
調達時は、登録番号・有効性、対象製品、製造サイト、宣言単位、算定対象段階、PCR、第三者検証、GWP・比較条件の8項目を一組で読みます。数値を使う前に、今回の採用品と宣言の対象が一致するかを判定し、加工・物流など含まれない工程を分けます。
EPD同士を比較するときも、必要性能、単位、境界、PCR、製品・サイト、データ時期、GWPの扱いがそろっていることが前提です。条件が違えば無理に順位をつけず、比較不可、調整必要、参考値と判断を分けます。EPD番号と注文・数量・換算式・資料版を台帳で結ぶことで、社内の算定担当が根拠へ戻れる調達記録になります。